貿易ニュース 7月2008年 

30/07/08 マカデミアンナッツの収穫量が減少 − ニューサウスウェールズ州
30/07/08 ニュージーランド全体の25%を輸出 − 乳業大手フォンテラ社
30/07/08 新しいクリップ方式でミュールジング問題が解決 − ウール業界
30/07/08 ナショナル・フーズによるデイリー・ファーマーズの買収に異議なし
30/07/08 干ばつでもオーガニック生産者の販売額は過去4年間で80%増加
30/07/08 気候変動がロブスターの漁獲に影響 − 西オーストラリア州
23/07/08 ロシアが豪産牛肉とカンガルー肉の一時輸入禁止を発表
23/07/08 ガソリン価格の高騰で、スクーターの販売が好調
23/07/08 6月の日本向けラムの輸出が減少
23/07/08 豪産乳製品の輸出量が減少するも輸出額は増加
23/07/08 ホンダ、日産、ホールデンが最も盗みやすい車−盗難車ランキング
23/07/08 大手サーモン養殖業者2社が新しい孵化場を建設 − タスマニア州
16/07/08 2007-08年度の豪産ラムの輸出量が過去最高に
16/07/08 漢方薬の原料になるロバの皮を中国に輸出 − 北部準州
16/07/08 サンレイシアのミバエ無発生地域指定の結論は来年−ビクトリア州
16/07/08 6月の新車販売台数が回復 − ニュージーランド
16/07/08 中国人は甘いマンゴ・ワインがお好き
16/07/08 森林火災で蜂蜜の生産が40%減 − ビクトリア州
09/07/08  2008/09年度の豪州のウール生産量が減少する予想
09/07/08 豪産ワインが14年間で初めて輸出量と輸出額ともに下落
09/07/08 当初考えられていたよりも、ミナミマグロの生息数は多い
09/07/08 豪州の新車販売好調、年度と今年上半期の販売台数が過去最高
09/07/08 西オーストラリア州が世界のフランス黒トリュフの本場になる?
09/07/08 アワビの漁獲割り当て枠が削減−ニューサウスウェールズ州
02/07/08 今後4年間に酪農家が20%減少する予想 − ビクトリア州
02/07/08 環境相にフカヒレ輸出の一時停止を要求 − 自然保護カウンシル
02/07/08 豪大手衣料カントリー・ロード社が南アフリカに進出
02/07/08 干ばつで果実が不足しアジアへの輸出を見直し−南オーストラリア州
02/07/08 今シーズンのトリュフの品質は良く、収穫量も多い−タスマニア州
02/07/08 世界で最も細いウールが24万4千豪ドルで落札 − シドニー

                                                                   

07月30日2008年 マカデミアンナッツの収穫量が減少 − ニューサウスウェールズ州
  ニューサウスウェールズ州のマカデミアンナッツ生産者は、今年の収穫量は悪天候の影響で減少することになるとしている。 2008年のニューサウスウェールズ州のマカデミアンナッツの収穫は現在80%終わっているが、業界の人々は、今年の収穫量は昨年の4万2,000トン(殻付き)を大きく下回る見込みであるとしている。 通常の収穫量であれば、7月のマカデミアンナッツの収穫は半分しか出来ない状況であるが、今年はすでに80%の収穫が終わっている。 州北部沿岸で今年の夏は雨が多く日照時間が少なかったこと、ヒョウ、強風、冬場の霜、病気(Husk Spot Disease)により収穫量が落ちている。 (Source: The Land, 14/07/08 "Macadamia yields down") 
07月30日2008年 ニュージーランド全体の25%を輸出 − 乳業大手フォンテラ社

  ニュージーランドの最新の統計によると、乳業大手フォンテラ社の輸出額がニュージーランドの輸出全体の25%を占めていることがわかった。 昨年から世界的に酪農製品の価格が上昇していることから、同社は酪農家たちに過去最高の支払いをすることになり、ニュージーランドにも約90億ドルの経済効果をもたらしている。 フォンテラ社は海外の140ヶ国と取引があり世界最大の酪農製品の輸出業者であり、世界第5位の酪農製品の生産者である。 (Source: ABC, 28/07/08 "Fonterra big business for NZ exports")

07月30日2008年 新しいクリップ方式でミュールジング問題が解決 − ウール業界
  ウール業界は、ミュールジングに替わる新しい方法の開発により、羊へのミュールジング処理は来年末には廃止できるかもしれないとしている。 ミュールシングというのは、羊の皮膚のしわが尿や水分を吸い、ハエが卵を産みつけたり、孵化したうじ虫が生きた羊に害を与えることを予防するために、尻尾と肛門のまわりの皮膚を鎮痛剤などは使わずに削ぎ切る作業である。 ウール業界団体のAustralian Wool Innovationのイアン・エバンス氏は、「ハエの攻撃から守るために、羊の肛門のまわりをクリップによって血液の流れを制限する試験的な試みが成功した。 このクリップ方式によってミュールシングより羊への苦痛を和らげることが出来る。 羊が小さい時からクリップを装着するとより効果が上がるが、クリップが外れてしまう。 しかし、研究の結果、大きく改善され外れるのは全体の1%弱にすぎない。 もしクリップが外れた羊が見つかればすぐに新しいクリップを装着する。 羊にとってクリップの装着はすこし煩わしいかもしれないが、苦痛をともなうミュールジング処理より良い」と話した。 (Source: ABC, 15/07/08 "New sheep clip may end mulesing: wool industry")
07月30日2008年 ナショナル・フーズによるデイリー・ファーマーズの買収に異議なし
  オーストラリア自由競争・消費者委員会(ACCC)は、National Foods Ltd社とWarrnambool Cheese and Butter Factory Company Holdings Ltd (WCB)社によるAustralian Co-operative Foods Ltd (Dairy Farmers)の買収には反対しないことになった。 これはACCCが、ナショナル・フーズ社とその親会社の日本のキリン・ホールディングスによる法的拘束力のある約束を受け入れたことによるものである。 ナショナル・フーズ社とデイリー・ファーマーズは、オーストラリアの酪農製品販売では大手2企業である。 両社の製品は、牛乳、味付け牛乳、ヨーグルト、チーズ、クリームなど多岐にわたる。 WCB社は乳製品の加工会社で、バター、クリーム、チーズ、粉乳、牛乳などを生産している。 提出さた買収条件では、ナショナル・フーズ社は、チーズ事業以外のデイリー・ファーマーズのビジネスと施設を統合するとし、ナショナル・フーズ社とWCB社が設立するジョイント・ベンチャー企業がチーズ事業を継続する。 ナショナル・フーズ社は、ACCCが今回の買収を検証する前に、商習慣法(Trade Practices Act 1974)87Bに基づき、法的拘束力のあるこれらの約束を申し出ている。 デイリー・ファーマーズの買収には、Parmalat SPA社とMurray Goulburn Co-operative Co Ltd社が率いるコンソーティアムも興味を示しており、今後の激しい入札競争によって決まることになる。 (Source: Stock & Land, 24/07/08 "ACCC won't oppose National Foods bid for Dairy Farmers")
07月30日2008年 干ばつでもオーガニック生産者の販売額は過去4年間で80%増加

  オーガニック認定団体のBiological Farmers of Australia(BFA)が発表した最新のレポートで、全国的な干ばつにもかかわらず、オーガニック生産者は過去4年間で販売額が80%伸びていることが分かった。 そして、オーストラリアが世界でも最大のオーガニック農地を保有しているとしている。 このレポートでは、オーストラリアには2,750戸のオーガニック認定を受けた農家があり、オーガニック市場は年間2億3,000万ドルになっているとしている。 一般の農家が干ばつの影響で販売が低迷している中で、オーガニック市場は大きく成長している。 BFAのアンドリュウ・モンク氏は、「オーガニック市場の成長は目を見張るものがあり、今年の生産者の販売額が2004年の前回のレポートより約80%増加している。 オーガニック製品は、園芸作物から牛肉まで多岐にわたっている。 そして、オーストラリアはオーガニック認定を受けた農地面積が世界最大で、ほとんど牧草地として使われている。 穀物や牛肉は干ばつなどの影響を若干受けたが、果実や野菜は伸びている。 伸びている理由のひとつは、一部の園芸作物栽培地域は灌漑用水などの制限を受けているが、その他の地域は問題はなく、農地を拡大して生産量を増やしていることによるものである」と話した。 (Source: ABC, 22/07/08 "Organic food sales leap despite drought: report")

07月30日2008年 気候変動がロブスターの漁獲に影響 − 西オーストラリア州
  水産専門家は、気候変動による暖かい海水が、ロブスターのサイズを小さくしたり、漁獲量が減る原因となるかもしれないと話す。 西オーストラリア州政府水産省のニック・カプティ氏は、「西オーストラリア州沿岸のShark Bayから Cape Leeuwinにかけての海水温度がこの40年間で上昇している。 暖かい海水は、ロブスターを小型のままで成熟が進んでしまい、産卵期も早くなり、成長率に影響が出てくる可能性がある。 成熟が早くなり成長率が鈍化すれば、全体的な漁獲量も減ることになる。 将来は今までのような漁獲量は望めなくなる」と話した。 (Source: ABC, 24/07/08 "Climate change threat to rock lobster")
07月23日2008年 ロシアが豪産牛肉とカンガルー肉の一時輸入禁止を発表

  ロシアは、一部のオーストラリアの食肉生産者に対し厳しい取締りを行い、それらの加工場からの輸入を一時的に停止した。 今回の制限は、ロシアへのオーストラリアの食肉輸出が急上昇している状況で行なわれた。 検査の際に禁止されている物質や有害な物質が発見されたとして、ロシアは一部の加工場からの食肉の輸入を一時的に禁止する発表をおこなった。 この禁止により、オーストラリアの牛肉処理場1ヶ所とカンガルー肉の加工場3ヶ所が影響を受けているとされている。 オーストラリア カンガルー産業協会の広報担当者は、対象となる3ヶ所のうち、1ヶ所だけが今のところ正式な通知が来ているとしている。 この件に関しては現在、ロシア政府とオーストラリア政府の担当者で協議されている。 ロシアはオーストラリアにとって第4番目に大きな牛肉の輸出先国となっている。 (Source: ABC, 22/07/08 "Russia temporarily bans Australian beef, roo meat")

07月23日2008年 ガソリン価格の高騰で、スクーターの販売が好調
  ガソリンを食う自動車を車庫に置いて使わないオーストラリア人が増え、スクーターやオートバイの販売が好調となっている。 二輪車の販売伸び率は四輪車の2倍となっている。 連邦自動車産業連邦会議所(FCAI)が発表した統計によると、今年上半期(1月-6月)のスクーターとオートバイの販売台数は6万4,186台となり、前年同期比で6.6%増加した。 特にスクーターは、過去数年間は販売台数が増えてきているものの、昨年は横ばいとなっていたが、今年の上半期は前年同期と比べて7,613台(7.6%)増加した。 ちなみに、乗用車、バス、トラックの販売伸び率は3.5%である。 FCAI の二輪車部門のマネージャーのレイ・ニューランド氏は、「都市部で本当のスクーター文化が始まっている。 多くの家庭では、1台のファミリーカーと1台のレクレーション用のスクーターを所有している。 世界的な原油価格の高騰と、近い将来導入されるとされる排出量権取引制度により二輪車ブームは今後も続くことになる」と話す。 (Source: Australian, 08/07/08 "Sales of scooters soar with fuel price")
07月23日2008年 6月の日本向けラムの輸出が減少
  オーストラリア農林水産省の発表によると、6月の日本向けラム輸出が5月より31%、前年同月比で14%下落し754トンとなった。 マトンも5月より55%下落したが、前年同月比では63%増えて353トンとなっている。 オーストラリアでの供給不足と、それにともなう価格の上昇で、日本から敬遠された格好となった。 日本はオーストラリアからラムのショルダー・カットを大量に輸入しており、全輸入量の約半分を占めており、ジンギスカン鍋やラムしゃぶしゃぶに使われる。 日本向けの羊肉の輸出の今年1月から6月までの累計は8,715トンとなり、前年同期と比べて2%増加している。 (Source: MLA, 10/07/08 "Lamb exports to Japan decelerates in June")
07月23日2008年 豪産乳製品の輸出量が減少するも輸出額は増加
  今年の5月8日までの過去11ヶ月間で、オーストラリアからの乳製品の輸出量が減少しているにもかかわらず、輸出額は増えている。 輸出額は前年同期比で12%増えて26億ドルとなり、輸出量は前年同期比で17%減って65万5,782トンとなった。 生乳の生産は引き続き減少している。 しかし品質においては、Countdown Downunder Milk Quality Awardsによると、オーストラリアの乳牛の80%以上は、体細胞数(BMCC: Bulk Milk Cell Count)が基準の400000/ml以下で高品質な生乳を生産し、前年同期も同じような結果となっている。 ビクトリア州北部と西部、タスマニア州の乳牛が優良乳牛のトップ100のなかでも上位を占めている。 (Source: Weekly Times, 09/07/08 "Milk supplies tight but exports up")
07月23日2008年 ホンダ、日産、ホールデンが最も盗みやすい車−盗難車ランキング
  最近の調査で、ホンダ、日産、ホールデンの車が盗難に遭いやすいことが分かった。 保険会社のSGICによる2008年自動車盗難ランキングの結果が今日発表になった。 これは自動車が、こじ開け、盗難、部品再生からどれだけ守る能力があるかを評価するもので120点が満点となっている。 ホンダ、日産、ホールデンの自動車が盗難に対する防御が最も低く、特にホンダの”Jazz”5ドア、ハッチバックは30.5点しかなく、日産”Patrol”四輪駆動、5ドア、ワゴン(DX モデルは除く)は45点、ホールデンの”Viva”5ドア、ハッチバックは46.5点であった。 オーストラリアで年間2億5,000万ドルの被害があるプロの自動車泥棒から守るために、自動車クラブのRACV(Royal Automobile Club of Victoria )は自動車メーカーに、新車に1個2ドルしかしない識別票を付けることを要請している。 これはナンバープレートやほかのラベルでは、盗まれてから取り外されるからである。 アウディとスバルは評価が良く、盗むのが一番難しい車となった。 アウディは四輪駆動、ラグジャリー車、小型・中型車部門で1位となり、スバルは中型車とピープル・ムーバー車部門で最も盗まれにくいメーカーとなった。 以下は各部門の最優秀車である。

Large cars: Hyundai Grandeur Sedan

People movers: Subaru Tribeca five-door wagon

Four-wheel drives: Audi Q7 five-door wagon

Luxury vehicles: Audi A8 4.2 V8 Sedan

Small cars: Hyundai Getz five-door hatch (all models except SXi)

Small/medium cars: Audi A3 3.2 Quattro five-door hatch

Medium cars: Subaru Liberty five-door wagon
(Source: Herald Sun, 07/07/08 "Vehicle theft ratings - the best and worst")

07月23日2008年 大手サーモン養殖業者2社が新しい孵化場を建設 − タスマニア州

  タスマニア州のサーモン養殖場たちは需要の拡大に対応するために、2,300万ドルを投資して新しいサーモンの孵化場2ヶ所を建設している。 タサール社は1,600万ドルを新しい孵化場に投資することを発表し、フオン養殖社はフオンビル近くに700万ドルの孵化場の建設を発注した。 フオン養殖社のピーター・ベンダー氏は、「孵化場には新しい閉ループ式水の再循環システムを使用し、これによって、現在より年間100万から150万個の孵化の増加が可能となる。 サーモン養殖は年間15%の成長率で売り上げが3億ドルを超え、タスマニア州の中で最大のアグリビジネスとなる」と話した。 (Source: ABC, 11/07/08 "Hatchery expansion for salmon farmers")

07月16日2008年 2007-08年度の豪産ラムの輸出量が過去最高に
  2007-08年度(2007年7月‐2008年6月)のオーストラリア産ラム肉の輸出量が16万2,568トンとなり、前年度より8%増加した。 これは豪ドル高、ラム価格の上昇、高いインフレ率にもかかわらず、世界的なたんぱく質源の需要の高まりと、オーストラリアのラム肉の生産増加によるものである。 しかし、連邦政府の農業省によると、食肉団体Meat and Livestock Australia(MLA)の調べでは、6月のラム肉の輸出量が前年同月比で12%減少したと発表している。 MLAの報告書では、2007-08年度のアメリカ向けの輸出が前年度より1%増えて4万1,963トンと過去最高となり、全輸出量の26%を占めた。 中東向けも過去最高の2万3,743トンとなり前年度比で18%の増加となった。 その中でも、アラブ首長国連邦(UAE)が最大の輸出先国で、前年度より4%増えて1万0,497トンとなった。 サウジアラビア向けは前年度比で26%増えて3,221トンに、また北アフリカのリビア、エジプト、チュニジアの3ヶ国を合わせると2,000トン以上となった。 北京オリンピックを控えた中国向けは、豚肉の価格が上昇し、経済が豊かになったことで、前年度より42%増えて1万6,717トンとなった。 EU 向けも、ニュージーランド産ラム肉の供給不足によりオーストラリア産ラム肉の需要が高まり、前年度より45%増えて4,241トンとなった。 (Source: Stock & Land, 10/07/08 "Record lamb exports in 2007-08") 
07月16日2008年 漢方薬の原料になるロバの皮を中国に輸出 − 北部準州

  何千頭分もの野生のロバの皮が中国に輸出される可能性が出てきた。 中国は毎年100万頭のロバの皮を漢方薬の原料として使っており、香港の企業が北部準州からの輸入を計画している。 オーストラリアの北部準州には、推定30万頭の野生のロバが生息しているとされている。 シドニーの流通会社のHytech社のジョン・フレミング氏は、「ロバ1頭分の皮が約30mドルで売れる。 もし、食肉処理場がロバを屠殺してくれたら、当たり前であるが、我々が行なう皮を剥いだり、塩漬けにしたりする作業が楽になる。 そして、野生のロバを撃って、決まった場所に持ってきてくれる猟師が必要になってくる」と話した。 (Source: ABC, 14/07/08 "Donkey medicine could mean exports to China")

07月16日2008年 サンレイシアのミバエ無発生地域指定の結論は来年−ビクトリア州

  日本政府はビクトリア州サンレイシアの果実栽培者たちに、ミバエ無発生地域指定の結論は来年まで待つようにと連絡した。 それらの栽培者たちは、今年の7月中旬にミバエ無発生地域の指定がなされることを望んでいた。 しかし、日本政府の職員は、順番がありタスマニア州のサクランボを先に行なうとしている。 マリー・バレー柑橘類委員会(Murray Valley Citrus Board)のジョン・テソリエロ会長は、「日本政府は、オーストラリア政府が日本政府に優先順位の変更を要請しない限り、タスマニア州のサクランボの優先は変わらない。 これにより、我々のミバエ無発生地域指定の申請の処理作業は、2009年の6月まで延ばされることになった。 サンレイシアがミバエ無発生地域に指定されれば、大きな恩恵がある。 昨年の例で言うと、昨年オーストラリア全体で1万5,500トンの柑橘類を日本に輸出している。 しかし、サンレイシアからはわずか1,900トンにすぎず、ほとんどを南オーストラリア州から輸出している。 もしサンレイシアからの輸出が許可されれば、南オーストラリア州と同量か、それを上回る量を輸出できる」と話した。 (Source: ABC, 10/07/08 "Cherry access a priority into Japan")

07月16日2008年 6月の新車販売台数が回復 − ニュージーランド

  ニュージーランドの新車販売は、ニュージーランドの経済が悪化しているのにもかかわらず、6月には回復した。 5月の新車販売台数の結果を見ると、ほかの業界と同じように下向きになったと思われたが、6月は力強く回復した。 6月の新車乗用車は6,753台で、5月に比べて20%、前年同月比で5.5%増加した。 また、新車商用車は驚くべきことに2,877台販売され、5月に比べて44%増え、6月としては1982年以降最高の販売台数となった。 ニュージーランド自動車産業協会のペリー・ケアーCEOは、「今回は、輸入中古車がニュージーランドを制覇していた時代が終わったことを象徴する結果となった。 ニュージーランド経済が後退する中、新車販売は過去20年間で最高のレベルとなっている」と話した。 トヨタが1月から6月までのマーケットシェアーの1位を占め、2位を倍以上離している。 モデル別では、トヨタ”カローラ”が1位で、ホールデン”コモドア”が2位となっている。 (Source: MIA, 03/07/08 "New Vehicle Sales Bounce Back In June")

07月16日2008年 中国人は甘いマンゴ・ワインがお好き

  中国人たちは、食後のデザートに飲む甘いマンゴ・ワインの十分な量をオーストラリアから手に入ることが出来ていない。 北部準州アリス・スプリングス北部のTi-Treeにあるマンゴ生産者のジョニー・クレイフォード氏は、「すでにマンゴ・ワインのコンテナー1個を中国に送ったが、さらにコンテナー2個分の注文が来ている。 中国人は甘いワインを大変好み、本当は赤ワインはさほど好きではない。 中国はワイン生産国でなく、ワインを飲みだした時期も遅く、彼らはまだ赤ワインを嗜むまで味覚が順応していない。 しかし、マンゴ・ワインは甘くて、彼らの好みにあっている」と話した。 (Source: 09/07/08 "Chinese want our sweet mango wine")

07月16日2008年 森林火災で蜂蜜の生産が40%減 − ビクトリア州

  ビクトリア州の養蜂家は、ブッシュファイヤー(森林火災)によりビクトリア州の蜂蜜の生産が40%減少し、今後オーストラリアは蜂蜜を輸入に頼らなければならないと話した。 ビクトリア州養蜂家協会(Victorian Apiarists Association)のケビン・ゲル会長は、「この3年間の間に、ブッシュファイヤーがビクトリア州のGrampians地域の全域を襲い、3,000個以上のミツバチの巣箱を破壊した。 それに加えて干ばつも蜂蜜の生産量を減らす原因となっている。 今、輸入の蜂蜜がオーストラリアに入ってきている。 干ばつとブッシュファイヤーが襲ったあとの森林にミツバチの巣箱を置けないことがこのような結果となった。 通常なら、養蜂家たちは夏場にGrampians地域にミツバチを放ち、ティートゥリー(Tea tree)という植物の蜜を集め、ミツバチ自身も生きながら、養蜂家も蜂蜜を収穫する」と話した。 (Source: ABC, 08/07/08 "Not so sweet: Bushfires force honey imports")

07月09日2008年 2008/09年度の豪州のウール生産量が減少する予想
  オーストラリアの羊毛業界団体Australian Wool Innovation(AWI)は、オーストラリアの2008/09年度のウール生産量は、クイーンズランド州やニューサウスウェールズ州では生産量が高まるものの、全体としては若干減少するとの予想をしている。 AWIでは、2008/09年度の生産量は3億8,500万キログラム(Greasy)と予想し、2007/08年度と比べると4%減少するとしている。 これは、世界的な穀物価格の高騰と、オーストラリア東部の一部の地域で乾燥が続き、羊の飼育数が減少したためである。 しかし、AWIのラッセル・パティンソン氏は、「2008/09年度は、クイーンズランド州のウール生産は回復し、ニューサウスウェールズ州の生産も上がってくる。 しかし、残念ながら、それらでほかの州の生産減少をカバーしきれない。 現在オーストラリア東部は牧草が生える時期であるが、雨量は例年より下回っている。 最も顕著に表れているのはタスマニア州で、南部と東部沿岸は今までで最悪の干ばつのひとつとなっている。 ビクトリア州、南オーストラリア州、多くのニューサウスウェールズ州では秋の雨量が少ないことで、羊を屠殺したり、生体で輸出するのが増加している。 2007/08年度の羊の屠殺数が大幅に増加している。 西オーストラリア州の農家は、世界的な穀物価格の高騰を受けて冬作物の栽培を増やしているが、羊の生産業者にとっては穀物価格は高すぎる。 このような要因がすべて重なって、2008/09年度の生産量は減少することになる」と説明した。 (Source: The Land, 05/07/08 "Australian wool production to fall in 2008/09")
07月09日2008年 豪産ワインが14年間で初めて輸出量と輸出額ともに下落
  豪ドル高と生産の減少により、オーストラリア産ワインの輸出が過去14年間で初めて、輸出量と輸出額双方が下落した。 オーストラリア ワイン・ブランデー公社(AWBC)の発表によると、2007-08年度(6月期)の輸出量が7億210万リットルで前年度より12%減少し、輸出額でも11%減って26億5,700万豪ドルとなった。 しかし、近年のワイン輸出の大幅な増加に比べれば、今回の下落は小幅なもので、1994-95年度のオーストラリアのワインの輸出量は1億1,400万リットルで、輸出額は3億8,000万豪ドルであった。 2007年の干ばつと霜害により、バルクワインの輸出量が32%減って1億5,300万リットル、輸出額も19%減って1億8,800万豪ドルとなった。 同公社のロウリー・スタンフォード氏は、「輸出量がある程度下落するのは予想していたが、豪ドル高は我々が予想していた以上になった」と話した。 1リットル当たりの輸出単価は1%上がって3.78豪ドルとなり、バルクワインの価格が上昇したことと、価格の高いワインの輸出が増えたことが要因となっている。 イギリスとアメリカが主な輸出先国で、イギリス向けは輸出量で5.7%減って2億6,590万リットル、輸出額で10.1%減って8億7,650万豪ドルとなった。 アメリカ向けは輸出量が18%減って1億8,070万リットル、輸出額は22.5%減って7億4,100万豪ドルとなった。 中国向けの輸出量は、バルクワインの減少により41.5%減って1,340万リットルとなったが、一方輸出単価が111.1%上がり4.52豪ドルとなった。 (Source: Herald Sun, 08/07/08 "Australian wine exports sour")
07月09日2008年 当初考えられていたよりも、ミナミマグロの生息数は多い 
  科学者たちは、南極海域にいるミナミマグロは当初考えられていたよりも多く生息していると考えている。 ミナミマグロはインドネシア付近で生まれ、オーストラリア西部の沿岸沿いに南下し、夏には南極海域へと移動する。 オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)のアリスター・ホブデイ調査官は、ミナミマグロの幼魚我々は、西オーストラリア州のフリーマントル付近、チャタム島付近、アルバニー付近にミナミマグロを放流したが、フリーマントル付近で放流したミナミマグロは、一匹も南極海域へ向かうオーストラリアの南部には移動しなかった。 これは大変興味深い結果であった」と話した。 漁師のピーター・ウェスターベルグ氏は、連邦政府がミナミマグロの生息数が激減しているとして、漁獲割り当て枠の削減をした1980年代に、彼が所有していた漁獲ライセンスを売却した。 同氏は、「もし、科学者たちがミナミマグロが多くいることが証明すれば、以前持っていた漁獲割り当て枠を返して欲しい。 漁獲割り当て枠が減少することは、漁師にとっては漁に出ても利益にならず、廃業するしかないことを意味する。 当時の漁獲割り当て枠が間違っていたのなら、その分の割り当て枠を戻してもらい、再度漁に出たい」と語った。(Source: ABC, 03/07/08 "More Bluefin Tuna in Southern Ocean")
07月09日2008年 豪州の新車販売好調、年度と今年上半期の販売台数が過去最高

  オーストラリアの新車販売マーケットは、金利の引き上げやガソリン価格の高騰にもかかわらず、咋年度と今年の上期、双方とも過去最高の結果となった。 連邦自動車産業連邦会議所(FCAI)が発表した統計によると、今年上期の6ヶ月間に乗用車、バス、トラックを含めた新車の販売が54万2,695台となり、前年同期と比べて1万8,319台(3.5%)増加した。 2007-08年度(6月期)では合計106万8,301台の新車が販売され、前年度と比べて6万5,000台増えている。 FCAIのアンドリュウ・マッケラー会長は、「今年の好調な新車販売は、現在のオーストラリアの経済環境が影響している。 特に商用車の販売は、金利の上昇、燃料価格の上昇、世界的な金融不安に直面しても引き続き好調である。 6月の新車販売台数は10万6,541台で、前年同月より1,444台(1.4%)増え、月間販売台数としてはオーストラリア新車販売史上で最多記録となった。 FCAIとしては、今年の販売台数が昨年の104万9,982台に続き、2回目の100万台を突破すると予想している」と話した。 今年に入って特に増加したのは、中型のSUV(多目的スポーツ車)で昨年同期より6,662台(18.5%)増えた。 小型車も5,410台(4.6%)、ピックアップ・トラックも4,158台(12.0%)それぞれ増加した。 トヨタは、6月は月間記録となる2万5,624台販売した。 1-6月の累計では、トヨタが12万7,440台でマーケットシェアーが23.5%、2位はホールデンの6万7,123台で12.4%、3位はフォードで5万4,469台で10.0%となっている。 1-6月間のモデル別では、トヨタ”カローラ”が2万4,415台で1位、2位はホールデンの”コモデア”で2万3,323台、3位はトヨタの”ハイラックス”で2万2,132台となっている。 (Source: FCAI, 03/07/08 "Records tumble as car market reaches new heights").

07月09日2008年 西オーストラリア州が世界のフランス黒トリュフの本場になる?

  この10年間で、西オーストラリア州南西部がフランス黒トリュフの世界最大の産地になるかもしれない。 Manjimup地区近くにあるThe Wine and Truffle Company社は、年間を通して出荷できるように、トリュフの香りを100%残す保存方法を研究している。 同社のオペレーション・マネージャーのデーモン・ブアーマン氏は、「シーズンに入って5週間目ですでに200キロのトリュフを収穫した。 これでいくと、1万3,000本のヘーゼルナッツやオークの木のある我々の場所から記録的な収穫量になるかもしれない。 昨日も10キロ以上のトリュフをアメリカに輸出し、15キロ以上をオーストラリアの国内に出荷した。 我々はトリュフをフランス、日本、イタリアにも輸出している。 嬉しいことは、フランスのシェフが、我々のトリュフはフランス産と同じくらい素晴らしいと言ってくれた。 何千年間もトリュフを栽培している国の専門家が評価してくれた。 我々が収穫したトリュフの70%は輸出されている。 フランス人が言っていた、Manjimup-Pemberton地域が世界のフランス黒トリュフの本拠地になることが現実味を帯びてきた。 また、我々はトリュフの保存も試験的に行なっており、旬の時期に収穫したトリュフを、旬以外の時期にも出荷できるようにしたい」と話した。  (Source: ABC, 30/06/08 "Australia on the verge of claiming the French Black truffle")

07月09日2008年 アワビの漁獲割り当て枠が削減−ニューサウスウェールズ州
07月02日2008年 今後4年間に酪農家が20%減少する予想 − ビクトリア州
  現在、生乳の生産者価格が過去最高となっているが、ビクトリア州の酪農家は今後4年間に20%減少して4,331戸になる見込みである。 業界の関係者は、「一部の酪農家は引退し、一部の酪農家は干ばつとの戦いに疲れ、一部の酪農家は土地を牛の生産者や不動産業者に売却する」と話す。 昨日メルボルン大学で開催された”United Dairyfarmers of Victoria”の年次総会で発表された統計によると、酪農家の数は、2007-08年の5,318戸から2011-12年には、18.6%減少して4,331戸になるとしている。 ちなみに、2002-03年から2007-08年までは21%減少した。 しかし、酪農家の数は減少するものの、ビクトリア州全体の生乳生産量は、2011-12年までに次第に増えて60億リットルになる見込みとしている。 それはほかの酪農施設を買収した酪農家の規模が大きくなり、生産効率も良くなるためである。 デイリー・オーストラリア社のクリス・フィリップ氏は、「調査では、多くの酪農家が今後3年間に事業の拡大を考えており、逆に5-10%の酪農家は業界を去ることを検討している。 これは一部の酪農家に昔ながらの傾向が見られるが、その他の酪農家は事業を継続し、その規模を大きくしようとしている」と話した。 .(Source: The Land, 25/06/08 "Vic dairy farm numbers expected to plummet")
07月02日2008年 環境相にフカヒレ輸出の一時停止を要求 − 自然保護カウンシル

  ニューサウスウェールズ州の自然保護カウンシルは、連邦政府のピーター・ギャレット環境相に対し、オーストラリアからのフカヒレ輸出の一時停止を求めている。 同カウンシルは、豪検疫検査局から、過去13年間にオーストラリアから133トンの冷凍フカヒレが輸出されているとの資料を得ている。 同カウンシルのギセル・ファーム海洋保護役員は、「133トンのフカヒレというのは、1万匹のサメが殺されていることになる。 今日はフカヒレの輸出ライセンスを更新する締切日である。 ギャレット環境相は、輸出ライセンスの更新を拒否することもできるし、オーストラリアでのサメの個体数に大きな被害が出ていないか調べるまで、またサメの漁獲量の管理について十分な情報が得れるまで、更新される輸出ライセンスに制限を設けることも出来る。 ニューサウスウェールズ州のようなサメ漁の歴史を持たない州は、さまざまなサメの生態や個体数などの情報がない。 このような状況で、サメの個体数にどのような影響を与えるのかを知らずに大量のサメを殺すことは、大変危険である」と語った。 (Source: ABC, 30/06/08 "Garrett urged to suspend shark fin exports")

07月02日2008年 大手衣料販売カントリー・ロード社が南アフリカに進出

  オーストラリアの大手衣料小売のカントリー・ロード社が南アフリカに進出する。 同社は、親会社である南アフリカのウールワース・ホールディングスと同社の商品を卸す契約を結ぶことを発表した。 同社のイアン・モイアーCEOは、「カントリー・ロード ブランドは、ウールワースのケープ・タウン2店とヨハネスブルグ2店での試験的な販売で成功を収めた。 この試験的な販売で、優れたデザインと高品質の衣料が受け入れられることが実証できた。 我々の商品は、ほかの海外有名ブランドの同じようなデザインや品質と比べて、価格が安く設定されており買い得である。 南アフリカでのカントリー・ロードの購買者層はオーストラリアと同じで、25歳から45歳の間で、ファッションに興味があり、お金の使い方を理解している方たちである。 また、南半球にある南アフリカは、オーストラリアと季節が同じで、夏物衣料と冬物衣料を同時に作らなくて済む。 試験販売ではカントリー・ロード ブランドが南アフリカ市場で好評であったが、我々は慎重にマーケットを開拓していく。 当初はウールワースの12店舗とほかの2店舗で販売を始める。 勿論、オーストラリア市場を忘れているのではなく、今後店舗数の増加と、既存の店舗の売り場面積の拡張を計画している」と話した。 (Source: AAP, 26/08/08 "Country Road expands to South Africa")

07月02日2008年 干ばつで果実が不足しアジアへの輸出を見直し−南オーストラリア州
  南オーストラリア州リバーランドの農家たちが予定していたアジアへの4万トンの果実の輸出計画は、果実の減産により大幅に削減された。 農家のビル・レカキス氏とロス・マクリントク氏は、今年の初め、アジアからのバイヤーと今年の取引を決めるために会った。 しかし今、レカキス氏は、「リバーランドの農家は輸出をしたいのだが、干ばつと灌漑用水の制限で十分な果実が収穫できない。 輸出の約束を履行するために、リバーランドでなく南オーストラリア州境の農家たちに話をすることにしている。 残念ながら、リバーランドでは十分な果実が確保できず、ビクトリア州やニューサウスウェールズ州など、ほかの州から買い付けるしかない」と語った。 (Source: ABC, 25/06/08 "Fruit shortage forces export plan rethink")
07月02日2008年 今シーズンのトリュフの品質は良く、収穫量も多い − タスマニア州
07月02日2008年 世界で最も細いウールが24万4千豪ドルで落札 − シドニー

  世界で最も細いウールがシドニーのオークションで、ひと梱(俵)24万4,000豪ドルで落札された。 インドのRaymond's社の代理業者Lempriere社が落札した。 このウールの細さは11.6ミクロンで、ニューサウスウェールズ州南部のHillcreston飼育場で生産された。 ウール生産者のひとりのマリー・ピッカー氏は、「Hillcreston飼育場は、細いウールを生産するための広範囲な繁殖プログラムを実施してきた。 我々は多くの胚移植や人口受精の作業を行なっているが、それでも13ミクロン程度のウールしか作れない」と語った。 (Source: ABC, 26/06/08 "World's finest wool sold in Sydney")